突然 むせるようなつよい香りに包まれた。椎の木だ・・若葉はいつの間にか 新緑の濃い緑色に変わりつつあり、いつの間にか・黄金色(こがねいろ)の花が周囲を埋めていた   山から植え替えた 我が家の椎の木も 毎年毎年、枝を広げ ここに根付くと決めたようで 我が世の春を謳歌している 

生命力をそぎ落とされた 人間達がさまよう中で 変わらず大地の水を吸って、伸びる思いを精一杯に、きらめく輝き・・ 黄金の波に魅了されて・・青い空に 白い雲、風光る五月の刻が目にまぶしい

キョロローキョロローと 遠くから まだ独り身のアカショウビン   応える声が 届くといいね―――

DSC_0020