父がいる。母がいる。お母さんがいる。 ろうそくとお線香をあげた棚の上で 3人の写真がそれぞれ、笑っていてくれる。 誕生日の朝 昨晩一緒に寝た孫が、まだとろとろまどろんでいる静かな時間 友が送ってくれた新しいセーターに袖を通す。年を重ねて、めでたくもあり、めでたくもなし・と、冗談を言い合った朝食の後の小さな1日の始まり・・このごろ とみに思い出す父、母、のぬくもりのありがたさの中で、様々に越えながらも、包まれていた優しさの中に・・私がいる。
大根を漬けた。カブも漬けた。干し柿もつくり、薪を積みあげて、今年は 塩引きの鮭も干してみた。 なだらかな日差しの中で そうしてつないでゆくことを願う、いつの間にか驚く年になってしまったけれど ゆっくりと さてさて 前へ―――ならえ