10月18日(火)から23日(日)までの東京・神楽坂での作品展を無事に終えることができました。前日17日には、志賀原発のことをもっと知りたいとの急遽の企画で、西海漁協や橋さんや福浦での戦い・裁判について、お話しする場もありました。

思いがけない作品展は、金沢での、うたごえの祭典のポスター等から、東京のうたごえ合唱団の方が、昨年11月に能登まで訪ねてこられ、満蒙開拓、津島の開拓、原発事故による国策の棄民を合唱組曲へ、と語られた熱い想いから繋がったことでした。

いつか絵本の挿絵を?・・大きなテーマに驚きながら、それまでは、経験しない者が触れてはいけないと思っていた事を、もっと知りたい・・と、改めて手当たり次第、多くの本を読みふけりました。万分の一を知り得ただけでも、満蒙開拓・・戦争の悲劇、生き地獄のような逃避行等々・・胸をえぐられることばかりでした。そして春、福島・津島の原告団の方達と、帰宅困難区域である津島の地をくまなく巡り、深い緑の森や咲く花々に、改めて奪われたものの大きさ・かけがえのなさに言葉が見つかりませんでした。

戦争・原発・・国策による悲惨さを繰り返してはいけない、と込み上げる想いに、描かずにはいられなかった絵の数々と、それまでに自分の想いをなだめる為にも、仲間たちに支えられながら、一筆一筆染めずにはいられなかった染絵の前に、合唱団の皆さんや、福島、津島原告団の方達、テント広場や、映像や通信、それぞれが出来る事で今の方向を問うておられる方達、友人達やつなげてくださった多くの方達が足を止めてくださいました。

平和を祈り、行脚されていた90歳のお上人さんが、不自由な足を引きずるようにして訪ねて来られ、ハグをしてくださいました。こんなに同じ想いの方々が集う場所に居させてもらえている・・と厳粛な感慨さえ湧き続けた毎日でした。

皆が願う命や平和への想い・・どう表してゆけばいいのだろう・・・改めて大きな宿題を頂いた気持ちです。

かじかむ手