地震から8か月経ちました。余りに酷い地震と津波の爪痕は、いまだにそのままに、見捨てられたような風景は 変わらないままの無残さです。ようやく  公費解体が少し目に付くようになって,更地が徐々に増えてきました。。 

事故後、初めて輪島市内へ行ってきました。炎天下に焼け跡が大きく抜けたようにが広がっていました。 ここに大きな賑わいの場所があったことなど、想像もできなくて、周囲の山は大きく崩れたまま・・道は凸凹ながら 舗装工事がなされていましたが、路肩まで手が回らず、裂けた場所が至る所に放置されていました。

けれど実りの秋はこの地にも訪れて 崩れた畔やひび割れを繕うようにした田んぼに 金色の稲穂が頭を垂れています。酷暑の中、人気のなかった場所にも、ポツポツと田を守る人たちが眼に眩しいです。 素朴な暮らしを紡いで来た方達の、この地を離れたくないと願う気持ちに添うように、稲穂の香を含む秋の風が吹き渡っていました。         

いまだに変わらないままの、大きな爪痕を見ることは苦しいですけれど 繰り返さないためにもしっかりと刻み込んでおかなければ‥と重い気持ちの帰途でした。