今日は確か 誕生日   とおい昔に 生まれた日

だけれども あっという間に流れた時は   いつのまにか 6 ひと巡り

いやはや 年をとったもんや   父・母が 写真の中から苦笑い

足りない娘で ごめんなさい   何にもできずに ごめんなさい

優しい風が 頬なでた   ツマに ハハに ババになり

輝き いだき 共に過ごせた   かけがえない日を 紡げたね

緑の葉っぱを サワサワさせて   山の木々が 声をかけた

ずいぶん 一緒に歩いたな   メソメソしてたが 強くなったな

シーンと 静かな時の中に   フツフツ湧くのは 感謝の想い

記憶は定かでないけれど    喜び 悲しみ たしかにあった  

慌て者は 転んでばっかり    よっこらしょっと起き上がり

みんなに迷惑 かけてばっかり  助けられることばかり

金の木の葉が 風に舞う   いのちのめぐりの 一隅で

何の役目が あるのだろう   何を残してゆけるだろう

ずいぶん 長く来られたもんだ   山も 海も 樹々も 花も

共に生きて 共にあるもの   おおきな恵みに 包まれ続けた

体はだいぶ しなびてきたけど   うつくしいものを 感じることも

見えない いのちを 思うことも   こころは まだまだ育ちざかり

ちいさなうたでも 歌わなくっちゃ   かすかな声が とどくようにに

ちいさな絵でも 描かなくっちゃ   大事なものを  忘れぬように 

                         2024 12・12  齢 72の日