地震の後 風景が全く見えない時間がありました。 どうなるのだろう・・これほどの破壊の中で、能登は立ち直れるのだろうか・・? 家に住めている身でさえも、こころは重く、先の暗さに胸蓋ぐ思いでした。のとじょの仲間のなかには いまだに水が出ず、難儀している人もいます。街並みの家の壊れようは全く手がついていない状況です。避難先が決まらず転々としながらどれだけ皆が鉛の心であることか・・
けれど 春は人の思いに関係なく、そこに来てくれています。アンバランスの中で戸惑いながらけれど 温かな日差しや 色とりどりの花の咲き様,草の緑は、違和感と不思議を越えて、慰められ、頭を上げる力をしっかりと伝えてくれます。 能登に暮らして 1番大きかったのは、この力だったような気がしています。多くの失敗や、不安や、うつむく心をいつも空に向かわせてくれたのは、大きな包み込む自然でした。 気が付く、つかないにかかわらず、このいたわりの中で、もらえた力で、辛抱や、こつこつと積み上げて行く生業を続けてきた人たち・・
時間がかかっても きっと・きっと・・と、願う力をもらえる春・・ 今、包まれています