今回、能登を襲った豪雨・川の氾濫は またしても悲惨すぎることでした。

テレビには地震からようやく入れた仮設住宅に、あっという間の洪水で、流れ込んだ泥水に呆然とした表情の人たちが映っています。ようやく新しい生活を始めようとして整えた家財が、またしても泥水の中に浮いてしまって・・どうしてこんなに打ちのめされなければならないのか・・と 言葉が見つかりませんでした。

地震の後、どんなところに住んででも、何としても能登に帰りたいと願う多くの方達。草むしりの畑で笑顔を見せてくれたお年寄り達・・けれど洪水と土砂崩れは、細々とでも畑仕事をしたいと戻ってきたその小さな望みさえも奪ってしまいました。

何度も何度も打ちのめされた人たち。能登が好きで、なんとしても帰りたいと願った方達に、再び立ち上がる気力を求めることは辛すぎます。  被害の少ない者でさえ、あまりの徒労感に心が沈むばかりなのだから、広がる泥の海で、眼の前の果てない作業を繰り返す気力をもとめることがどうしてできようかと思うひどい状況です・・?

抗えない大きな自然の力のまえに、 なす術のない無念さが身に沁み込んでいる能登・・諦め 受け入れざるを得ず、時間をかけて従ってゆかねばならなかった歴史の長さの中で 繋いで来た方達の辛抱強さともいえる穏やかさに これ以上の試練が かぶさりませんようにと願うばかりです。