福井の美浜で 長い間 原発に反対の想いを貫きながら森の暮らしの案内人として自然の尊さや森、林業の魅力を伝えておられる松下照幸さんをお招きのしての のとじょネットには 興味のある皆が 松下さんのお話を一言も聞き漏らさまいと耳をかたむけて 聞き入った会でした

原発の立地場所で 国策への反対を貫くことの多くの困難や 立ち向かった折の苦しさを語られる松下さんのお話は 初期の志賀原発の闘いを紐解いた時の感慨と同じでした  時折 声を詰まらせながら 家族の強力が無かったらやり遂げられなかったことと、議員となって大きな政策に様々に勉強を続けながら 立ち向かわれたこと・・そうして 子ども達が自然の中で暮らすことや昔からの道具の使い方も伝えられないままに今の生活の無気力さが 森のドングリ倶楽部で子ども達がどれだけ集中し、喜び、生き生きと時間を費やすかということを ご自身の感動をしっかりと伝えてくださいました

能登の恵まれた自然が地震で 輝きの形を見失っている今  けれど そこにはしっかりと豊かなものが流れ続けていることを見つけるのは私たちの仕事で・・ そうしてそのことを伝えるのも私たちの手渡さねばならない大切なことと 身をもって格闘されて来られた松さんの決然としたお顔は とても大きな素敵な方にお会いさせてもらえたことが身の内からジーンと伝わってくる時間でした

森の価値を見直す起業からの引用文です

松下照幸さん(林業・森と暮らすどんぐり倶楽部主宰/福井県)

 
06_松下さん.jpg 森の中で松下さんがふと立ち止まる。足下のコアカソをちぎると、軽く握った拳の上に載せた。もう一方の手で、葉の上から強く叩くと、パン!と高い音。「小さい頃の遊び。うまく鳴らせるやつが尊敬されたね。こういう面白さを次世代に伝えたい」と松下さん。「森に暮らすどんぐり倶楽部」を立ち上げて3年。杉木立の合間に見えるクラブハウスを拠点に、自然体験教室を開催している。今のところ、ベニドウダンツツジの販売が収入の一番手。「足下の、皆が忘れてしまった自然に価値がある。木材生産だけでない、森の多様性を生かす林業がやりたいんです」。
 大手通信会社に勤め、都会暮らしが長かった松下さんが、故郷に再び目を向けたのは40代になってから。有機農業から入り、かつて生活に密着していた「森」に再会する。「転勤も断り、故郷で生きる道を必死に探りました」。12年前、地元の名人に付いて、ベニドウダンツツジの栽培を学ぶ。その上で緻密な資金計画を練り、晴れて4年前に退職し、倶楽部設立。企画から実行まで10年掛かりだった。現在専任スタッフは3人だが、ボランティアを入れると30人ほどが関わる。「自分が面白がっていると、どんどん人材が集まってくる。ホンマにやって良かった」と松下さん。ひとみ夫人、長女のちはるさんも主要メンバー。「昼間は殆どクラブハウスにいる」という。運営に当たっては「経営哲学」「ルール」「独創性」等の共通理解を文書化し、その上で個人の自主性を尊重。長く企業人だった松下さんの面目躍如だ。いずれ地域の拠点になればという思いが形になりつつある。 (絵と文/長野亮之介)