ムク  むくむく

雪がまだちらつき、寒さに震えていても、”立春”の言葉に胸がときめく。
雪に折れた蝋梅は、花瓶の中で固い蕾を開いてくれて
玄関がほのかに香り立っていてくれる・・
屋根雪に潰されながらも,融けたあとにもう芽吹いている水仙の逞しさ
立金花は いま葉っぱが伸び盛りで・・
新芽がふくらんできつつある木立には 鳥たちが賑やかにさえずっている。
もうすぐ やわらかな陽射しの中に、
春の匂いがする日がそこに来ていることを
体全体で待ちわびている
如月は 衣を1枚重ねながらも、
脱ぎ去る嬉しさもまた知ることができて、
人も鳥たちも・・、川の水さえ
光の変わる日をこがれている
むくむくの ムクは もうすぐ毛が抜け始める季節で、
庭にちらばるやわらかな抜け毛を
拾い集めて、小鳥たちが巣を作る。
哲・夫もあなぼこだらけの じゃり道を直し始め、
おんなじように春の景色が始まる日も、もうすぐで・・・・