もう蘇らない?・・枝垂桜・・・ 見るたびに姿も小さく縮こまってってしまっています。 我が家のシンボルツリーのこの桜は・・ここへきて植えて40年余り、多くのひとたちが楽しみにして いつか私もその下で・・と思っていましたが、原因も分からないまま、灰色で生気が失われてしまい 緑の中でそこだけ無彩色で、時間が止まってしまってしまっているようです。 春、夏、秋、冬、・・花を満開に咲かせ、滝のように花弁を散らし、若葉をさやさや風に鳴らし、色づいた絨毯のように葉っぱを敷き詰めた‥ 四季に姿を変え、息づいていたいのちが 静止してしまっています・・・ずっとずっと、そこににあってくれるものと疑うことを知らずにいたのですが。
唇をかみしめながら、うつむいた目に 赤い輝きが映りました・・彼岸花・・ およそ咲くはずのないところに、川が氾濫したときに、球根が流れ着いたのでしょうか? ひとむらが、誠に赤く輝き咲いていました。
そうなんだ・・ みんな変わらぬものはなくって・・そうなんだ・・ 新たに形を変えて、なにかをつないうでゆく・・ 悲しまなくてよいよ そんな思いにひたされた、静かな秋の日でした。・・