草刈りをしていた哲さんの
”おーい  うさぎ・うさぎ・・の声に
見てみると 草陰に茶色の塊・・・
チビ達に見せたい・・との思いだけで痛む腰も忘れた婆の執念は
かんがえるまもなく素手で草むらに飛びこんでいたのでした。
慌てふためいて逃げようともがく小さなうさぎは、
驚く程に力強く、おおきくギヤーギヤーと声をあげるのを
そのまま抱え隣の孫たちへと、走ってゆきました
びっくり目を丸くして見つめるみんなの驚く顔・・・
”すっごいねーーばあちゃん”
後から考えると、よう捕まえられたこと・・・自分でもびっくり
低い鼻が高くなった、可愛い・・大人げない婆でした。
離してやるとピョンピョン飛び跳ねてフキの葉陰へ消えてゆきました
”ばあちゃん、うさぎさん お母さんのとこへ帰れるかねーー?”
若葉がキラキラと輝いていて、庭は おおでまり、やぶでまりの白い花が綺麗な季節です
能登霧島の 真っ赤な花が映えています。