振袖  しだれ桜

”着物を着せたから見に来てーー”
近くの友人からの大急ぎの電話で、飛んでゆきました。
昨年暮れに、この1月のお孫さんの成人式に間に合うようになんとか仕上げられた振袖でした。
枝垂れる桜を 片身がわりに染め分けした地色にしたら、襟元が綺麗だろうなーー
本人のの写真を見ながら似合うようにと考え、考えながらの構成でした。
初めての着物にはにかみながらも
嬉しそうな若い娘さんは、内から輝くように綺麗で、
ほれぼれとしながら”
こんなに綺麗に来てくれてありがとう”とお礼を言わずにはいられませんでした。
道草が多く、1年につくれる数も数える程の創り手ですが 
暖かな出会いに恵まれていて、1つ1つにはみんな嬉しい思い出を持ちながら
続けてこられていること・・本当にありがたいことです。
一緒に写真を・・と声をかけた友人は写真の時もそっぽを向いています
後で聞くと泣くのをこらえていたとか・・・
私も思い出します。
娘2人の振袖を作り、それぞれ自分で着せたのですが
なんとも言えず 嬉しかったその日のことを20年たってもしっかり覚えています
下の兄弟たちも興奮しつつ、周りで踊りまわっていたことでした。