ウワミズザクラ、徐々に

白い花穂たち

香る風となって

我が家の木は 散歩のついでに見つけた小さな苗木がほとんどで、
ウワミズザクラも 4人目の子を背負って上った裏山で、桜と勘違いで掘ってきた木だった。
花が咲き始めて、あれれ・・?、この花は何・・?、  
と 平野だった実家のほうであまり見ない花に驚いたものだった。
年々大きく枝を伸ばし、枝垂桜と同じ年月の我が家のシンボルツリーなのかもと思える。
今年はまた見事に花をいっぱいつけてくれた。
夫の作業場の上に大きく枝を広げた姿は、
何千もの、10センチほどの花穂が さわやかな香りとともに風に揺れて
白い天蓋がかかったようで・・神々しくさえ見える。
見ていると吸い込まれるようで、
天の想いの、なんてはてないこと・・
なんていっぱいの不思議に満ちていることと思う。
大切な友人が、今、病と闘っている。
この降るようなの花の下に立たせてあげたいな―――と思う。
どれだけ満面の笑顔で笑ってくれることだろう・・・。