雨水を過ぎて 日差しは 一層の柔らかさを増してきたこの頃・・
 畑にびっしりの草と明け暮れた 1日でした。
寒さに縮こまっていた私たちをよそに
もう 春の準備が着々と進んでいたようです
まだ先と思っていた、おおいぬのいふぐりの 青い小さな花が群れ咲いていました
ヒメオドリコソウは 紫の可憐な花をしっかりと咲かせていて
リュウキンカの黄色と相まって しっかり 春の色になっていました
水仙も首を伸ばして、更紗モクレンもつぼみが膨らんでいます。
シジュウカラがツツピー、ツツピーと賑やかで、
鶯もおぼつかなげながら 声高く・・
からすも巣作りの材料を 運んでいるようです。
暖かかったせいか、冬越しの葉っぱ類も無事で、
草の中に隠れていた 蕪は 白くきれいで 鎌でそいでかじってみると、まことに甘く
野性の香りがたまらなく、軍手で拭きながら、1個食べてしまいました。
母が昔 大根を洗っているときに、同じように鎌で薄く切ってくれたことを思い出しました。
同じくシワが増え、同じく髪の毛も薄くなって、同じく頬っぺたも垂れてきて
鏡の中には、いつも母がいます。
シワを撫で上げながら、ため息をつきながら、でもどこか嬉しい娘がいます。
いつの間にか年を重ね・・・・ばばの顔になじめないながらも
めぐり来てくれる春の中で、変わらず胸膨らむワクワクの、年齢不詳のこどもがいます。